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−恒星の誕生−

近年、ハッブル宇宙望遠鏡などにより恒星が誕生する瞬間がとらえられるようになってきました。星の誕生には星間物質と星間雲が大きく関わっていますので、まず最初にそれらの理解から始めましょう。


星間物質と星間雲
星間物質
恒星と恒星の間の空間にある物質をいいます。主な物質として、以下のものがあります。

星間ガス 水素・ヘリウムが主成分。 ごく希薄な気体。
星間塵
(宇宙塵)
二酸化炭素・アンモニア・水〈氷〉 などの固体微粒子から成っています。

星間雲
星間物質が周囲より高密度になっている部分をいいます。さまざまな種類がありますが、その代表的なものをあげておきます。

散光星雲 近くの明るい恒星の放射を受け 輝いている星間雲。
暗黒星雲 恒星や散光星雲より手前にあり、 背後からの光を散乱・吸収しさえぎっている星間雲。
惑星状星雲 惑星に似た円盤状に見える星間雲。中心の恒星の光によって輝いています。







星雲/写真
西はりま天文台
県立ぐんま天文台
水戸市移動天文車ミレニアムスター


星間雲〜原始星〜主系列星

星は分子雲、原始星を経て主系列星になります。

分子雲
星間雲の密度が高くなり、様々な分子 (水素、一酸化炭素…etc)が形成されて、 密に分布している部分。
原始星
星間雲・分子雲の中でも特に密度が高い部分 (星の胞子)が、 自身の重力により収縮し、内部温度が上昇した状態。
星の原形ともいえる状態。

原始星/写真

すばる望遠鏡
Tタウリ型星雲
原始星の周りの星間雲が少なくなり、 中心の星が可視光線で見える状態。
主系列星
原始星の中心部で原子核融合が始まり安定した状態。
内部からの膨張と、重力による収縮が均衡し 安定した状態でもあります。
はじめに
第1章 太陽と太陽系
第2章 恒星の性質と進化
星の明るさ
恒星までの距離と明るさ
恒星の色
HR図
恒星の大きさと質量
恒星の誕生
恒星の進化
星団
第3章 銀河系と宇宙
宇宙科学の最先端
用語
質問



■原始星
中心にある原始星を見ることはできない。 周囲にはガスが円盤状に取り巻き、 上下にはガスをジェット噴射しています。

■主系列星
詳しくはここ(栗田直幸氏のsite)

詳しい用語説明は、 用語説明ページ をごらんください。