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−星の明るさ−

天文学では、星の明るさは等級を用いて定量化されます。等級の値が大きいほど暗い天体であることを示します。また0等級よりも明るい天体の場合の明るさを表すには、負の数を用います。それでは等級について、詳しく見ていきましょう。


等級
等級とは、星の明るさを階級として定めたものです。等級差が5等級の場合に明るさの差が正確に100倍となるように定義されています。(この定義から、等級が1等級変わると明るさは約2.512倍変化することになります。)等級は天体の明るさを対数スケールで表現したものですが、人間の目の光に対する感度が対数的であることから、このような定義づけがされています。

見かけの等級
観測で得られる天体の等級は、地球から見た時の見かけの明るさです。つまりこの値は真の天体の明るさを示しているのではなく、天体までの距離に依存する値です。より詳しく述べると、天体の明るさは距離の2乗に反比例するため、明るさが同じ天体を10倍遠くに置くと見かけの明るさは5等級暗くなります。 このため、天体を地球から10パーセク(32.6光年)の距離に置いたものと仮定したときの明るさを絶対等級と呼び、これを天体の絶対的な明るさの指標として用いることにします。これに対して観測したままの等級を見かけの等級と呼ぶことにします。主な恒星の見かけの等級は、以下の表のとおりです。

主な恒星
名称 星座名 見かけの
等級
  名称 星座名 見かけの
等級
北極星 こぐま座 2.0 アルデバラン おうし座 0.8
リゲル オリオン座 0.1 カペラ ぎょしゃ座 0.1
ペテルギウス オリオン座 0.4 カノープス りゅうこつ座 -0.7
カストル ふたご座 1.6 ボルックス ふたご座 1.1
レグルズ しし座 1.3 スピカ おとめ座 1.0
アークトウルス うしかい座 -0.0 アンタレス さそり座 1.0
ベガ こと座 0.0 アルタイル わし座 0.8
デネブ はくちょう座 1.3 フォーマルハウト みなみのうお座 1.2
はじめに
第1章 太陽と太陽系
第2章 恒星の性質と進化
星の明るさ
恒星までの距離と明るさ
恒星の色
HR図
恒星の大きさと質量
恒星の誕生
恒星の進化
星団
第3章 銀河系と宇宙
宇宙科学の最先端
用語
質問



■等級
 現在用いられている等級のもとになったものは、ギリシアのヒッパルコスが1000個あまりの星の明るさを定めたもの。

■ヒッパルコスによる等級
 最も明るく見える星は1等星、肉眼でかろうじて見える星は6等星。 1等級違うごとに明るさは2.5倍違い、1等星は5等星のほぼ100倍の明るさ。

■見かけの等級
 ヒッパルコスによる等級をもとに、5等級の差を100倍の明るさの比で定義して、暗い星の等級も決められるようにしました。

■主な恒星
・北極星
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・アルデバラン
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・リゲル
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・カペラ
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・ペテルギウス
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・カノープス
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・カストル
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・ボルックス
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・レグルス
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・スピカ
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・アークトウルス
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・アンタレス
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・ベガ
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・アルタイル
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・デネブ
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・フォーマルハウト
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詳しい用語説明は、 用語説明ページ をごらんください。