燃料電池 先端科学をのぞいてみよう トップページへ
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1801年にイギリスのハンフリー・ディヴィーが燃料電池の原理を発見しました。1839年にはイギリスのウィリアム・ロバート・グローブにより燃料電池が発明されました。その後、100年ほど埋もれたままになっていましたが、1952年にフランシス・ベーコンが燃料電池の特許を取得し、発電用の燃料電池の開発に成功しました。

燃料電池が最初に脚光を浴びたのは、宇宙開発の分野です。宇宙船内で使われる電源としての燃料電池は使うと水しか発生しないので、クリーンなエネルギー源として注目されたのです。しかも、発生する水は飲み水として利用できることも他のエネルギー源にない利点です。アメリカのジェミニ計画において、地上との通信やコンピュータ用の電源として1965年に打ち上げられたジェミニ3号から燃料電池が積み込まれました。そこで使用されたのは固体高分子形燃料電池でした。また、アポロ計画でも、アルカリ形の燃料電池が採用され、1969年には燃料電池が積み込まれたアポロ宇宙船が月へ行きました。スペースシャトルにもアルカリ形の燃料電池が積み込まれています。

宇宙で使われた固体高分子形燃料電池は、小型で軽いという特徴があるために、1980年代になると燃料電池自動車の本格的な研究が行われるようになりました。1997年の東京モーターショーには日本の自動車会社を含めた数社から燃料電池自動車が出展されました。




■ハンフリー・ディヴィー
19世紀初めころに電気分解によるカリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウムなどの金属の単離に成功したイギリスの化学者です。