先端科学をのぞいてみよう トップページへ


−HR図−

HR図(ヘルツシュプルング・ラッセル図)とは、デンマークの天文学者ヘルツシュプルングとアメリカの天文学者ラッセルにより独立に提案された恒星の分布図のことです。 HR図は、恒星の理解に欠かすことが出来ないうえ、試験等にもよく出題されます。よく理解してください。


HR図とは・・・
縦軸に絶対等級、横軸にスペクトル型をとった図のことをいいます。元々は横軸にスペクトル型をプロットしていたのですが、より定量的な尺度として恒星の有効温度や色指数を用いる場合もあります。
HR図上に各恒星のデータを記入していくと、特徴のあるものとなります。それを以下の図で説明します。

恒星の半径とHR図
S:太陽の半径
R:恒星の半径
主系列星の半径
太陽の0.1倍〜10倍の範囲内
表面温度:高 ⇒ 半径:大
巨星・超巨星の半径
巨星:10倍〜100倍
超巨星:100倍〜 以上
白色矮星の半径
太陽の0.01倍程度


恒星の分類
(1)主系列星
HR図の左上から右下に並ぶグループで、多くの通常の恒星がこれに属します。通常の恒星では、表面温度が高ければ明るく低ければ暗いため、左あがりの曲線になります。

(2) 巨星
HR図の右上にかたまるグループ。表面温度が低いのに明るいということは、表面積・半径が大きい(つまり巨星)ことを示しています。色が赤っぽいので赤色巨星ともいいます。特にHR図の上のほうにある(明るい)恒星は超巨星といいます。

(3)白色矮星
HR図の左下にかたまるグループ。表面温度が高いのに暗いということは、表面積・半径が小さい(つまり矮星)ことを示しています。