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クニマスってどんな魚 |
かつて秋田県の田沢湖に生息していた魚だったが、1940年に電力開発と農業用水の確保のために、玉川の強酸(PH1)の川水を湖に入れたことで全滅(ぜんめつ)したと思われていた。
右の写真のような標本(:フォルマリンという保存液につけたもの)は17体(アメリカ合衆国に3体、日本に14体)だけしかなかった。
環境省のレッドリストには1991年、1999年、2007年の各版で「絶滅」と発表されていたが、2010年に京都大学の中坊教授の研究チームの調査により、山梨県の西湖で生きていることを確認された。 |
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クニマス(国鱒、学名:Oncorhynchus nerka kawamurae) は、淡水魚でサケの仲間でアブラビレを持っている。
体の色が黒いことから、木の燃えたあとが黒くなったものに似ているというので、別名をキノシリマス、キノスリマス、と言う。ほかにもウキキノウオ、産卵の終わったものをホッチャレ鱒、死んで湖面に浮き上がったものを浮魚(うきよ)と呼んでいた。 |
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形態(かたち)
体は全体的に灰色、もしくは黒色で下の腹側は淡い色をしている。幼魚は9個前後のパーマーク(斑状模様)をついている。全長は30-40cm。皮膚(ひふ)は厚く、粘液(ねんえき)が多い。
ベニザケの陸封型(海にもどらず川や湖に残って生活するタイプ)であるヒメマスと比べて瞳孔(どうこう:ひとみ)と鼻孔(びこう:はなあな)が大きく、体の表面や鰭(ひれ)には明らかな黒い斑点がない。成熟(せいじゅく)した雄でも「鼻(はな)曲がり」にはならない。幽門垂(ゆうもんすい)の数は46-59と(サクラマスと同じくらいである。ヒメマスは67-94、ベニザケは80-117)著しく少ない。しかし鰓耙(さいは)数は31-43と、ヒメマス(27-40)と比較してやや多い。また、胸・腹・尻鰭(しりびれ)が長く、鰭(ひれ)の後のはしは黒くなる。肉はほぼ白色で、卵は黄色と記録されている。 |
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