顕微鏡で観察するまで | 作業途中の写真 | ||
1.調べるものを蒸発皿などに1/4ぐらい入れて,水を3/4ぐらい加える。 | |||
顕微鏡で観察するのは,ほんの少しの量でいいので入れすぎないことです。 | |||
2.静かによくかき混ぜる。大きな固まりは指で押しつぶすようにする。 | |||
力を入れすぎると,粒子を壊してしまいかねません。丁寧に作業してください。 | |||
3.にごった水を流し出す。 | |||
お米をとぐ感じで,にごった水だけ流します。 | |||
4.再び,水を入れてかき混ぜる。 | |||
また,水を3/4ぐらい加えて静かに混ぜましょう。 | |||
5.水がきれいになるまで上記の作業を繰り返す。 | |||
水を入れてもにごらなくなってきたら,作業終了のサインです。 | |||
6.皿に残ったものを乾燥させる。 | |||
火山ガラスの観察などですと,しめっていた方が見やすい(屈折率の関係)のですが 乾燥していた方が扱いやすいので,今回はこのように紹介しています。 自然乾燥だと1日くらい,時間がないときはドライヤーでもいいです。 |
|||
7.ペトリ皿や薬包紙,またはスライドガラス上に少しのせる。 | |||
ほんの少し,平らになるようにのせます。盛ってしまうと粒子の大きさが分かりづらくなります。 カバーガラスなどはかぶせないので,くしゃみなどは我慢しましょう。せっかくの粒が飛んでいきます。 |
|||
8.顕微鏡で観察する。 | |||
顕微鏡で見える範囲が,どのくらいの長さになるのか,あらかじめスケールを測っておきましょう。 顕微鏡の倍率は低くてかまいません。その方が明るくて観察しやすいです。 |
【例】十和田火砕流堆積物(露頭記号KK-01)を観察したもの | |
スケールを測りました。顕微鏡の倍率は28倍です。 定規の目盛りから,見える円の直径は約4mmです。 |
火山ガラスや,無色鉱物,有色鉱物などが見えます。 どの粒も角ばっている様子が分かります。 |
スケールを測っておくと,見えた粒が「礫・砂・泥」のいずれに属するのかを判別できます。 この場合は,大きさとしては砂の粒ということになります。(1/16mmよりも大きく2mmより小さいので) ただ,火砕岩(火山から噴出したもの)では,2mmより小さければ全て「火山灰」と呼ぶので「火山灰」ということになります。 |