露頭情報の指導手順に挙げたA〜Cについて[解説]
類型化の概要  野外活動と室内活動のそれぞれにどのような目的を持たせて行うか考えた場合,以下の3つの方法が望ましいのではと思います。もちろん,これ以外にも考えられる指導手順はあるでしょう。ただ,単元を通して児童に身につけさせたい知識・理解がある以上,単元を通した課題を見つけ,児童の主体的な活動の成立を考えた場合,この3つの類型に落ち着くのではないでしょうか。
判断基準  露頭情報の各ページには,指導形式が表示されていますが,その判断には「露頭に理科的な問題発見につながる情報が多いか」という点を考慮しました。情報量が多ければ,A〜Cどれでもが選択可能であり,逆に少なければBをといった具合です。
A 野外活動と室内の相互型
 Aは野外活動を主としながら,室内活動とも連携し問題発見と追究,各種定義を行い,室内で野外で得た知識を一般化した上で選択学習に入っていく手順です。野外で数多くの問題(学習課題)を見つけられるかが単元を流す上での重要な要素と言えるでしょう。また,観察場所との距離が近く,必要に応じて何度も足を向けられる環境にある学校が選択しやすい指導手順だと言えます。
B 室内活動を主に,野外で確認型
 Bは室内活動を主としながら,問題発見と追究,各種定義と一般化までを行い,野外活動で身につけた知識をもとに身近な自然を考えた上で選択学習に入っていく手順です。室内活動で質の高い知識を身につけ,それを実際の自然にも適用しようとする切り替えが重要な要素と言えるでしょう。
C 野外活動のサンドウィッチ型
 Cは野外活動で問題発見と各種定義をし,室内活動で一般化。再度,野外活動で身につけた知識をもとに身近な自然を考えた上で選択学習に入っていく手順です。A同様,問題をいかに見つけられるかが重要な要素となるでしょう。