超伝導  


「超伝導」と「超電導」
「超伝導」も「超電導」もともに使われています。
「超伝導」は基礎的な科学の分野で、「超電導」は工学や応用科学の分野で主に使われている言葉です。

ヘリウム
ヘリウムの元素記号は He で、空気中におよそ0.0005%含まれています。
ヘリウムが初めて見つかったのは太陽の大気中です。
ヘリウムは酸素や窒素のように2個の原子で分子を作らず、1個の原子のままで存在します。つまり、1個の原子が安定な分子(単原子分子)として存在します。

水が気体(水蒸気)から液体に変化する温度は100℃ですが、ヘリウムが気体から液体になる温度は 1 気圧では−269℃(4.2 K(絶対温度の4.2度))という極低温です。そのため、ヘリウムは室温から非常に低い温度まで気体として存在します。

液体ヘリウム
液体になったヘリウムを液体ヘリウムといいます。
ヘリウムは 1 気圧では−269℃(4.2 K(絶対温度の4.2度))以下という極低温にならないと気体から液体に変わらない性質をもっているため、最も液体になりにくい気体です。
ヘリウムを液体にすることに初めて成功したのはカマリング・オネスです。

窒素
窒素の元素記号は N で、空気中におよそ78 %含まれています。

窒素は2つの原子が結合した窒素分子として存在します。窒素は 1 気圧では室温から-196 ℃(77 K)までは気体ですが、この温度になると液体に変わります。液体状態の窒素を液体窒素といいます。

空気
空気はおよそ 78 %の窒素と 21 %をしめる酸素が主成分です。残りのおよそ 1 %は二酸化炭素、水蒸気、希ガスといわれる気体からできています。希ガスにはヘリウム、ネオン、アルゴンなどが含まれます。

水銀
水銀の元素記号は Hg です。 水銀は金属の仲間ですが、室温付近では液体として存在します。水銀以外の他の金属はすべて室温付近では固体です。

オネスが極低温で電気抵抗の測定をはじめた時代は日本でいうと明治時代の末にあたります。そのころは今のように技術が発達していなかったため、彼は当時でも比較的純度を上げられる水銀を使ったといわれています。

バリウム
バリウムの元素記号は Ba です。 バリウムは銀白色の金属で、黄緑色の炎色反応を示します。

カルシウム
カルシウムの元素記号は Ca です。 カルシウムは地殻中に約 4.7 % 存在し全元素中で5番目に多い元素です。石灰石やセッコウなどはカルシウムを含んでいる化合物です。

また、カルシウムは動物の骨や歯の主成分でもあります。
セッケンがあわ立ちにくい硬水(こうすい)にはカルシウムイオンと マグネシウムイオンが多く含まれてます。それに対して、カルシウムイオンとマグネシウムイオンの含まれている量が少ない水を軟水(なんすい)といいます。日本の水道水などは軟水ですが、ヨーロッパなどでは硬水が多いのです。

金属酸化物
金属と酸素とが結合してできた化合物をいいます。

金属の種類によって酸素と結合する数(割合)が変わります。たとえば、酸化鉄(III)(Fe2O3)は鉄原子2個と酸素原子3個からなる化合物です。

酸素
酸素の元素記号は O (アルファベットの「おー」)です。 空気中におよそ21%含まれている酸素は、窒素と同じように2つの原子が結合して酸素分子を作ります。

酸素などの気体は水などの液体にもとけます。水中の魚などは水にとけている酸素を体の中に取り込むことができるため水中で生きていられます。

銅の元素記号は Cu です。 銅は銀の次に電気や熱を伝えやすい性質をもっているため、電線や鍋などに使われます。

鉛の元素記号は Pb です。 鉛は紀元前5000年以上も前から人類が利用していた金属です。

スズ
スズの元素記号は Sn です。
スズは金属の仲間でハンダや青銅などの合金、スズメッキなどとして使われています。

水素
水素の元素記号は H です。 水素は1番軽い元素です。英語の水素(hydrogen)はギリシャ語の「水の素」からきています。水素は宇宙では最も多くある元素ですが、地球表面では3番目に多い元素と考えられています。

水は化学式で表わすと H2O です。 水素原子2個と 酸素原子1個からできています。
水は1番身近な物質ですが、普通の化合物とくらべると変わった性質をもっています。普通の化合物では液体から固体に変化すると密度が大きくなりますが、水は逆に密度が小さくなります。それは氷(水が固体になったもの)が水に浮くことからわかります。しかも、水の密度が1番大きくなるのは4℃です。

一般に、小さい分子は沸点(液体が沸とうする温度)や融点(固体がとける温度)は低いのですが、水は小さい分子なのに異常に高いのです。水と大体同じくらいの分子である酸素や メタンなどは20℃付近では気体です。(気体になる沸点が水よりずっと低いのです。)
水分子は3つの原子からできていますが、左の図に示したように、3つの原子は直線の上にはなくて、三角形の頂点のところに原子がある形をとっています。真ん中の頂点には酸素原子(赤色)が、両端の頂点には水素原子(水色)があります。酸素原子と水素原子の間の棒は結合ができている(お互いにつながっている)ことを表わしています。
 
 
  鉄の元素記号は Fe です。
地球にはおよそ 6.2 %存在し、金属としてはアルミニウムについで存在量が多いと考えられています。自然界にある鉄は酸素と結合した金属酸化物として存在するため、製鉄所では鉄の酸化物から鉄と結合している酸素を取って鉄を作ります。
 
  炎色反応
  金属塩を火の中に入れると熱せられて金属固有の色を出します。これを炎色(えんしょく)反応といいます。
炎色反応の色はナトリウム(Na)は 黄色バリウム(Ba)は 黄緑色銅(Cu)は 青緑色です。
 
  マグネシウム
  マグネシウムの元素記号は Mg です。 空気中では表面に酸化皮膜ができるために室温では安定ですが、温度を上げると燃えて酸化マグネシウムができます。
 
  ナトリウム
  ナトリウムの元素記号は Na です。
ナトリウムは金属の仲間で、水と激しく反応してナトリウムイオンとなります。 食塩は塩化ナトリウムのことです。
 
  イオン
  電荷をもった原子や原子の集団をいいます。 正(プラス)、負(マイナス)の電荷をもったものをそれぞれカチオン(陽イオン)、アニオン(陰イオン)といいます。カルシウムやマグネシウムは+2のカチオン(カルシウムイオン、マグネシウムイオン)になります。
 
  メタン
  メタンは化学式で表わすと CH4 です。
メタンは有機化合物の仲間です。メタンはゴミなどがたまっているところから自然に発生することがあります。

化学が発達しはじめたころ、有機化合物(炭素をもっている化合物)は生物が作るもので人間が作ることはできないと考えられていました。今では、もちろん有機化合物を人間がかなり自由に作ることができるようになりました。最初に人間が作った有機化合物はヴェーラーが合成した「尿素」という化合物です。

絶対温度
温度の表し方には摂氏(セッシ)や華氏(カシ)の他に絶対温度での表し方があります。
摂氏と華氏の単位は「℃」と「°F」(摂氏の単位のときのCがFに変わります)です。絶対温度の単位は「K」です。これはケルヴィン(Kelvin)が初めて絶対温度を使ったことからきています。
摂氏0℃と100℃はそれぞれ絶対温度では 273.16 K と 373.16 K となります。
物質をいくら冷やしても絶対温度の 0 K に近い温度までしか下がりません。
 
  K
  温度の表し方には摂氏(セッシ)や華氏(カシ)の他に絶対温度での表し方があります。
摂氏と華氏の単位は「℃」と「°F」(摂氏の単位のときのCがFに変わります)です。絶対温度の単位は「K」です。これはケルヴィン(Kelvin)が初めて絶対温度を使ったことからきています。
摂氏0℃と100℃はそれぞれ絶対温度では 273.16 K と 373.16 K となります。
物質をいくら冷やしても絶対温度の 0 K に近い温度までしか下がりません。

ノーベル賞
スウェーデンの化学者・技術者であるアルフレッド・ノーベルはダイナマイトを発明し大金持ちになりました。ノーベル賞はノーベルが 1901年に世界の平和を祈願して設けた世界最高の賞です。前年度に人類の幸福に具体的な貢献をした人に送るという賞で、物理学賞、化学賞、医学生理学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つがあります。
1901年の第1回のノーベル物理学賞はX線で有名なウィルヘルム・コンラッド・レントゲンが受賞しています。

日本人で最初のノーベル賞受賞者は1949年に物理学賞を受賞した湯川秀樹博士です。1965年には朝永振一郎博士、1973年には江崎玲於奈博士が物理学賞を受賞しています。
化学賞では福井謙一博士が1981年に、また白川英樹博士、野依良治博士、田中耕一氏が2000, 2001, 2002年と3年連続で化学賞を受賞しました。 2002年には化学賞の田中耕一氏とともに小柴昌俊博士が物理学賞を受賞しています。
医学生理学賞は1987年に利根川進博士が受賞しています。

電流
電気の流れを電流といいます。
電気の流れは負(マイナス)の電荷をもつ電子の流れによって作り出されます。
2点間に電圧(V)をかけ、電流(I)が流れたときの電気抵抗(R)は R = V/I で表されます。
 
  電子
  原子は正(プラス)の電荷をもった原子核と負(マイナス)の電荷をもった電子からできています。原子核は原子の重さのほとんど全部をしめますが、電子は原子核にくらべると非常に軽い粒子です。そのため、電気の流れは電子が動くことによって起こります。

電気抵抗
電気の流れやすさを示しているのが電気抵抗です。したがって、電気抵抗が小さい物質は電気を流しやすいことになります。

電子が金属中などを動くことによって電気の流れ(電流)が起こります。そのため、電子が移動する運動が金属原子などに邪魔されると電流が流れにくくなります。それが電気抵抗の原因になっています。
 2点間に電圧(V)をかけ、電流(I)が流れたときの電気抵抗(R)は R = V/I で表されます。

磁力線
磁石の上に紙をおき、その紙の上に鉄粉をまいて軽くたたくと鉄粉が磁石から整列して並びます。この並んでできた線を磁力線といいます。

X 線
X 線は電磁波の仲間です。X 線のことをレントゲン線ともいいますが、これはレントゲンがX 線を発見したためです。

光も電磁波ですが、 X 線は目に見える光よりもずっと短い波長をもっています。波長の短い電磁波は波長の長い電磁波よりもエネルギーが大きいのです。たとえば、紫外線は目に見える光(可視光)よりも波長が短いためにエネルギーが大きく、皮膚に日焼けを起こします。X 線は紫外線よりも波長がさらに短いためにエネルギーも大きく、人体の中まで通ってしまいます。そのため、外から体の中の様子を調べるために使うことができます。
 
  電磁波
  電磁波は波の1種で、簡単に電波ということもあります。水面の上の波の伝わる様子は目で見えますが、電磁波の伝わる様子は目で見ることはできません。水の波は水面が上下に振動して伝わりますが、電磁波は電気と磁気が振動して伝わっていきます。水の波で水面が振動する方向は波の進む方向とちょうど直角方向です。電磁波でも同じように、電気と磁気の振動する方向は電磁波の進む方向と直角方向になります。
光や X 線も電磁波の仲間です。


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